工藝の庭を終えて

工藝の庭を終えて

 

工藝の庭にお集まりいただいたお客様、ご協賛くださった企業様、個人様、出展者の皆さま、メディア関係者の皆さま、スタッフ、関係者の皆さま、その他、わたしたちの庭づくりに多大なるお力を貸して下さった皆さま、無事に、第一回たかしまクラフトフェア工藝の庭を終えることができました。

紆余曲折ありながらも、なんとかここまで辿りつけたのも、ひとえに皆々様のおかげであり、心より感謝申し上げますとともに、実行委員会を代表しまして、厚く御礼申し上げます。

また、旧広瀬小学校での開催ではありましたが、広瀬地域の方々を巻き込むこととなり、近隣住民の皆さまには穏やかな生活をひととき賑やかすこととなりましたこと、謹んでお詫び申し上げ、また多大なお力添えをいただきましたこと、あわせて感謝申し上げます。

工藝の庭が掲げた「暮らしを整える」という旗印。これは一体なんだったのか。

少し言葉を紡ぎながら、最後のメッセージにしたいと思います。

 

俯瞰して工藝の庭を見ると、まるで、廃校となった小学校を舞台とした壮大な演劇を見ているようでした。

直前の台風と雷雨の予報から一転、見事に晴れきったお天気。

開場直後からどんどん埋まっていく駐車場。

そして、17時に出現した虹のサプライズ演出。
これには、第一回工藝の庭を無事に終えることができた天からの祝福とねぎらいと感じずにはいられませんでした。

 

お天気は来場数にかなり影響しますので、事務局、出展者一同、戦々恐々としていましたが、杞憂に終わったことは、天に向けて手を合わせたくなる気持ちになりました。

来場者には、クラフトファンだけでなく、これまでにいわゆるクラフトとは縁遠いような地元の方々にも多く御来場いただくことができ、お買い物もしていただけたのも、この庭の成果でした。

 

多様な登場人物と、人智を越えた演出は、まさに「庭」のあり方だった、と振り返りたいと思います。
庭には、「多様な生命が調和する」願いを込めていました。
暮らし方や生き方の延長上に庭というものがあるならば、自然と人が調和をもって作り上げたこの庭には価値があったということを否定できないでしょう。
なにより、人と人、人と自然の調和の果てに思わず立ち止まり、心が震えるような感動を覚えたことは、かけがえのないものでした。

この一連のできごとが実は「暮らしを整える」ことだったのではないかと思っています。

多様な生命が調和すること、背景の知れたものへの愛着、目の前に広がっていた景色。そのどれもが、かけがえのない感動を与えてくれました。
あなたが工藝の庭を経て、今までよりもほんの少し、世界の見え方が変わったのならば、この場は大きな存在価値があったと言えます。

 

ものづくりや景色は、やはりそれだけにありませんでした。
あなたが「好き」と思ったものには、「好き」と思った理由があり、その理由は必ずそのものや景色の向こう側に存在しています。
その向こう側にあるものに、少しでも触れることができる場がこの庭でした。
そして、そのあたたかくて優しい感触は、あなたに感動をもたらしてくれたはずです。

 

あなたを取り巻く多様な生命に対し、感動を積み重ねていくことが「暮らしを整える」ことへ繋がっていくのだと信じています。

 

また私たちの庭に遊びにきてください。

今日の感動があなたのかけがえのない人生の一部になりますように。

 

工藝の庭実行委員長 大西 巧